リフォーム工事の際には気をつけなければならないことがあります。
それは、現在の床や棚などが水平かどうかです。新築当時は水平であっても、年月が経つにつれて地盤の変動や材木の痩せやひねりなど様々な問題が発生しているかもしれません。
水平でないところにリフォームで新しくキッチンなどを据え付けると、左右で高さが違ったりトラブルが起きたりすることがあります。
そんなときに活躍するのが水平を測る水平器です。ここでは、水平器とはどのようなものなのか、また水平器の使い方などをご紹介いたします。
水平器とは?
水平器とは、地面に対して物体が水平であるかどうかを確認する器具です。水準器、もしくはレベルと呼ばれることもあります。水平器で測定できるのは水平に限られたことではありません。
垂直はもちろん、45度などの傾斜角を測定できるものもあります。
一般的によく使われるものは気泡管水平器と呼ばれるもので、気泡管のなかの気泡の位置で計測する仕組みです。気泡管のなかの気泡の位置が中心にあれば、地面に対して水平ということになります。
他にはレーザータイプやデジタル式のものがあります。
水平器を使う前に
水平器を使う前に水平器が狂っていないかを確認する必要があります。
チェック方法としては、まず水平であるところに水平器を置いて気泡の位置を確認します。次に、水平器を180度回転させて左右を入れ替え、気泡の位置を確認してください。
180度回転させたときに気泡の位置が同じであれば問題ありません。もし気泡の位置がずれているようであれば、その水平器は狂っていることになるので調整する必要があります。
左右についているネジを回して気泡が中心に来るように調整しましょう。その際、ネジの締めすぎには注意してください。
水平器の使い方
水平の確認方法
まずは基本になる水平の測り方を知っておきましょう。
水平を測りたいものに水平器を置き、気泡管のなかの気泡の位置を確認します。水平であれば気泡は中心にありますが、気泡が左右どちらかにずれている場合は水平ではありません。
気泡が左側にあれば左側が高く、右側にあれば右側が高いということになります。
目盛りの読み方
次に気泡管についている目盛りの読み方も知っておくと良いでしょう。
気泡管についている黒い線を「標線」といい、この本数によって水平の取り方が変わってきます。
・2本線
2本の線の中間に気泡が来ることで水平であることを示します。
・4本線
内側と外側に計4本の線が入った水平器です。内側にある2本線の中心に気泡がある場合が水平です。
外側にある線の端に気泡が触れている場合は1/100勾配があることを意味します。つまり、気泡が左側の外側の線に接していたときは、1mあたり左側が1cm上がる(1分勾配)ということになります。
・6本線
間隔が最も広くなっている位置に気泡があれば水平です。
内側にある線のうち、2番目の線の端に気泡が触れているのであれば1/100勾配、内側から3番目の線に触れたときには2/100勾配です。2/100勾配とは、1mあたり2cm上がるということになり、これを2分勾配と呼びます。
※標線は水平や傾斜の度合いである勾配を示しますが、メーカーや機種によって勾配の表示方法が違うことがあるので、お持ちの水平器の取扱説明書に従ってください。
水平器にはさまざまな種類のものがありますが、手のひらサイズで価格も手ごろなものも多いので、1つは常備しておくといいかもしれません。リフォームの際には活躍することでしょうし、ちょっとしたDIYで棚を取り付ける、なんていうときにもあると便利ですよ。
また、大掛かりなリフォームの際には業者の方に相談すれば、専門的な機械で調べてもらえるので安心してくださいね。