新築のときはきれいだったはずの壁も、何年か暮らしているうちにいつのまにかシミや汚れが目立ってくるものです。
床掃除は小まめにしていても、壁の掃除まではなかなか手が回らず、気づいたときには壁の汚れがシミになってしまっていたというケースも少なくありません。
壁についたシミを落としてきれいな壁にするにはどうすれば良いのでしょうか。効果的な落とし方を知っておきましょう。
壁のシミの種類に応じた落とし方を選ぶ
一口に「壁のシミ」と言っても、その汚れの正体は一つではありません。
壁についた汚れが何によるものなのかによって、効果的な落とし方も異なります。一般住宅の壁のシミとして考えられるものには、主に以下のような種類があります。
手垢など皮脂によるくすみ、黒ずみ
コンセントや電源スイッチパネルまわり、窓まわりなど、日常的に手で触れる機会が多い箇所の壁には皮脂が付着しやすく、その皮脂にチリやほこりなどが吸い寄せられることで壁の汚れとなっていくケースです。
小さなお子さんがいるご家庭では、スイッチまわりなどに限らず、お子さんの手足や顔などが壁に触れる機会も多く、手垢と同様に皮脂汚れのシミができやすいでしょう。 こうした皮脂汚れによる壁のシミは、食器用洗剤や住居用の中性洗剤などで比較的落としやすいはずです。
お子さんが触れる場所に合成洗剤をあまり使いたくない場合などは、重曹を水に溶かしたもので掃除するのも良いでしょう。皮脂汚れのような油汚れには、重曹は効果的です。
タバコのヤニによる黄ばみ、黒ずみ
ご家族に喫煙者がいるなど、住まいの中でタバコを吸う機会が多い場合、タバコのヤニが壁に付着して黄ばみや黒ずみなどのシミができてしまうケースがあります。
ヤニ汚れの場合は、皮脂汚れのように中性洗剤などではなかなか落としにくいことが多いでしょう。重曹やセスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性洗剤で落とすのが効果的です。
クレヨンやボールペン、化粧品などの付着汚れ
お子さんがいるご家庭では、いつのまにか壁にクレヨンやボールペンなどの汚れが付いていたということもあるものです。
これらを落とすには、まずは消しゴムで擦ってみることをお勧めします。クロスの種類にもよりますが消しゴムで意外と目立たなくなるケースが多いです。消しゴムでは落ちない場合は、ベンジンやマニキュア除光液などの溶剤が効果的。
ただし、クロス自体の色や模様も薄くなってしまう可能性があるので、溶剤を使う場合は目立たない場所で試してからにしましょう。
シミが落ちないときはリフォームを検討してみる
壁のシミは、汚れの種類に適した洗剤などを使用することで、効果的に落とすことができます。
しかし壁に付着してから長時間が経った汚れは、さまざまな汚れが複合的に組み合わさってシミになることも多く、このようなシミはなかなかすっきりと落とすのが難しいことも多いです。
壁クロスの耐用年数は、一般的に5~10年となっています。ある程度以上の年数を使い続けていれば、汚れが目立つようになるだけでなく、当初備わっていた機能なども低下してくるものです。
掃除しても壁のシミがあまりきれいに落ちなくなってきたと感じる場合は、壁クロスの張替えを検討なさることをお勧めします。壁のシミがなくなれば、部屋がすっきりと明るい印象になりますし、新しい壁クロスは汚れにくく汚れが落としやすいものが多いです。壁をすっきりときれいにしたいという場合は、リフォームという選択肢もぜひ検討なさってみてください。