古い木造住宅などに発生し、木の内側を食い荒らす「シロアリ」。もし土台や柱などがシロアリ被害に遭うと、家の耐震性がダウンしたり、資産価値を下げてしまったりといった影響が出てしまうこともあります。
今回はシロアリの特徴とともに、リフォームでできるシロアリ対策をご紹介します。
シロアリとはどのような虫?
シロアリは3~5mmほどの白い体を持つ虫で、木材を食害することで広く知られています。
分類的にはゴキブリの仲間ですが、普通のアリのように女王アリを中心とした階級のある「社会性昆虫」です。
日本では北海道以外の地域に広く生息している「ヤマトシロアリ」や、関東以西に生息している「イエシロアリ」を中心とした分布が確認されています。
近年は外国産木材や輸入家具に混じって、外来種の「アメリカカンザイシロアリ」が侵入するケースも多いため、
定期的にシロアリ被害の点検や対策をすることが推奨されています。
シロアリは24時間のあいだ休まずに木を食べ続けるほど食欲旺盛な虫です。
しかも、シロアリは木の幹に含まれているセルロースを主食としており、木の内側から食べ進める性質があります。
そのため、外側から見ても被害に気付きにくいのです。
また、コンクリートやレンガなどを食い破り、建物の内部へ侵入するともいわれています。木造住宅はもちろん、鉄骨や鉄筋造りの住宅に関しても注意が必要なのです。
シロアリ対策のリフォームのポイント
シロアリ対策のためにリフォームをおこなう際は「家を点検しやすい状態にする」「通気性を良くして湿気を溜まりにくくする」といった点を念頭に置き、計画を立てましょう。
具体的には次のようなリフォームを心掛けると安心です。
家じゅうを点検しやすく、通気性をアップさせる
屋根裏や床下はシロアリが特に発生しやすい場所です。もしスペースが狭いと点検が行き届かなくなってしまい、気が付いたら手遅れになっていた……ということも。
リフォームでシロアリ対策をするならば、ユニットバスやトイレの下も含めた家全体に、点検用のスペースをとるようにしましょう。
また、シロアリは湿度が高く密閉された環境を好みます。
湿気対策も兼ねて基礎を高くしたり、床下換気扇や防蟻シートなどを設置したりするのも、シロアリ被害を防ぐために大切なことです。
水回りの水漏れを直しておく
水回りが故障することによって床や洗面台下などの木が腐食すると、シロアリの恰好のエサとなってしまいます。
水回りに不調がみられる場合は、しっかりとリフォームしておくようにしましょう。
古い玄関の「落とし柱」を基礎の上に置く
古い家によくみられる落とし柱ですが、地面に直接立っていると、地面や床下から移動してきたシロアリの被害に遭う可能性が高くなります。
リフォームで基礎の上に移設すると、シロアリ予防に効果的です。
リフォームでシロアリに強い家へ!
シロアリ被害を防ぐには、リフォームでしっかりとシロアリ対策を施しておくことが大切です。
それに加えて、定期的な点検、予防消毒、駆除作業を心掛ければ、万が一シロアリが発生しても深刻化するのを防ぐことができますよ。