リフォームというと、床面積を広くしたり、平屋を2階建てにしたりといった増築ばかり意識が向かいがちです。
しかし、決して大きくするだけがリフォームではありません。
最近では、反対に部屋数を減らして床面積を狭くしたり、2階建てを平屋にしたりする「減築リフォーム」も人気になっています。
ここでは、減築リフォームのメリットや行う際の注意点などをご紹介します。
減築リフォームとは
「減築リフォーム」とは、その名の通り住宅の規模を小さくすることを目的としたリフォームのことです。
冒頭でも紹介しましたが、家の部屋数を減らしたり、2階建てを平屋にしたりするのが、減築リフォームの主な方法となります。「子どもがいる間は広いほうがいいけど、子どもたちが独立してからは夫婦2人には家が広すぎる」という悩みを解決する目的で行われることが多いです。
核家族化が進む現代社会だからこそ人気の高まっているリフォームのひとつであると言えるでしょう。
減築リフォームのメリット
減築リフォームにはいろいろなメリットがあります。
・防犯性が高まる
子どもが独立すると、必然的に使わない部屋が出てきます。そのような部屋は目が届きにくく、人に侵入されても気づかないというリスクが高くなるのです。そのような部屋をなくすことで、防犯性を高めることができます。
・掃除などが楽になる
部屋数が多い、また家が広ければ広いほど、家の掃除が大変になります。家の規模を小さくすることで掃除がしやすくなるのです。また、各部屋のメンテナンス（劣化した壁紙を張り替えるなど）も楽になりますし、「使っていない部屋の壁紙を張り替える」といったムダの削減にも繋がります。
・耐震性が向上する
2階建てを平屋に減築することで、家の重心が低くなり、地震が発生した際の揺れ自体を感じにくくなりますし、倒壊や住宅の変形などのリスクも小さくなります。
・固定資産税が安くなる
固定資産税額は延べ床面積の広さで左右されます。減築リフォームにより延べ床面積を狭くすることで毎年支払う固定資産税を安くすることができるのです。
減築リフォームの注意点
いろいろなメリットがある減築リフォームですが、行うのであれば知っておきたい注意点がいくつかあります。
・リフォーム規模が大きくなり、費用がかさむ
減築リフォームは家全体に工事が及びますので、規模が大きくなり、その分費用がかさんでしまうことがあります。
・構造上取り外せない壁や柱があることも
前述の通り、減築リフォームは大規模なリフォームになり、屋根や外壁などを取り壊して行うことがほとんどです。住宅の構造物には、構造上取り除けない壁や柱などがあるので、減築リフォームをする際は慎重に検討をするようにしましょう。
・仮住まいが必要
家全体に工事が及ぶため、住みながらリフォームすることができません。そのため工事期間中の仮住まいを見つける必要が出てきます。
いくつか注意しなければいけない点がありますが、その分メリットもたくさんある減築リフォーム。自分たちのライフプランと家の構造などをしっかり考慮しながら、じっくり検討を重ねて行うようにしましょう。
